オールドノリタケの金盛湖畔白鳥風景文花瓶です。1911年頃~1921年頃にアメリカに輸出され、約100年の時を経て日本に里帰りしてきました。「オールドノリタケ
開国150周年記念展-帰ってきた陶磁器たち-」(2004・オールドノリタケ記念展実行委員会)、「VAN PATTEN’S ABC’s of COLLECTING
NIPPON PORCELAIN identification and values」(Joan Van Patten/2005・COLLECTOR
BOOKS)に同作品が掲載されています。幻想的な色彩で湖畔に佇む白鳥を描き、周囲を金盛りとジュール装飾で豪華絢爛に仕上げた大型の花瓶です。金盛り装飾は高級品の代表的な装飾技法で、点、点線、線などを泥漿で描き、焼成した後に金液を筆などで塗り被せて仕上げる技法です。欧米で人気のあった豪華絢爛な仕上がりにするのに最適な技法です。オールドノリタケでよく用いられている金液は金の延棒を濃塩酸と濃硝酸を体積比で3対1に混ぜた溶液で溶解し液状にしたものを使用していました。また、ジュール装飾は宝石盛り(ジュール、エナメル盛り)とも呼ばれます。金彩の仕上げとして併用された装飾技法で、光沢のあるガラス状の粒をのせ、作品を豪華に仕上げます。焼成温度が高いと剥離し、低いと貼り付かないという技術的に難しい装飾技法です。エナメルは、1710年頃のドイツのマイセン磁器に既に使用されていたと言われてて、非常に古くから伝わる装飾技法です。